肥満防止のために睡眠ホルモンのメラトニンを利用する

メラトニンの摂取で褐色脂肪細胞を活性して肥満防止

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脂肪細胞には、カロリーを保存して体重増加をもたらす
白色脂肪細胞とカロリーを燃焼させて体重管理を
助ける褐色脂肪細胞(brown fat)があります。

 

 

褐色脂肪細胞は新生児に多く存在し、
成長とともに減少し、成人になるととても
少なくなってしまいます。

 

しかし、最近の研究において、成人になっても
運動などの刺激によって白色脂肪を褐色化させ、
褐色脂肪と同一の特性を持つ褐色脂肪細胞を
増加することが知られるようになりました。

 

睡眠ホルモンが褐色脂肪細胞の発現を促進する

 

日が暮れて辺りが暗くなれば、脳内で分泌される
睡眠を促進するホルモンであるメラトニン(Melatonin)が、
第三の脂肪細胞と呼ばれる褐色脂肪細胞(beige fat)の
発現を促進することが新しい研究で明らかになりました。

 

発表された研究では、運動などの他にも、メラトニンの
摂取によって白色脂肪細胞の組織内に褐色脂肪細胞の
発現を促進することが発見されたのです。

 

つまりメラトニンの摂取により、食事や運動以外で、
肥満を防止可能なのです。

 

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また暗くなったら眠ること、またメラトニンを含む食品を
積極的に食べることが、肥満により誘発される
心血管疾患の予防に役立てるかもしれません。

 

睡眠不足が体重増加または肥満のリスクを高めることが
報告されており、また睡眠時間が長いほど体重増加が
少ないという報告もあります。

 

メラトニンは身体が分泌する天然ホルモンで
一般的に夜になると上昇します。

 

今回の研究はでは、これまで謎だったメラトニンが
糖尿病と脂質異常症の治療において改善効果を持つ
理由が、初めて明らかにされました。

 

生後5週間になった、肥満で糖尿病を持っているネズミと、
それとは別にやせたネズミをそれぞれ二つのグループに分けて、
6週間それぞれメラトニンを飲料に混ぜて投与した結果、
メラトニンはネズミの股間の根の部分の白色脂肪組織で
褐色細胞細胞が発現したことが確認されました。

 

肥満のネズミでは、褐色脂肪細胞は股間部分の
白色脂肪組織内に散在したレンズ豆サイズの細胞が
発見されや、せたネズミでも褐色脂肪が
増加したいることがわかったのです。

 

 

メラトニンは熱の発生を促進する

 

メラトニンを投与した動物は、股間部位の皮膚温度が上昇していたのです。
やせたネズミでは、1.36度、肥満のネズミでは0.55度の上昇が確認されています。
またメラトニンは、寒冷な環境下で熱の発生を敏感にすることもわかりました。

 

またメラトニンは、発熱タンパク質の量を増加させることもわかっています。
白色脂肪細胞とメラトニンを投与して生じた褐色脂肪細胞との
重要な違いの一つは、細胞内のミトコンドリアのUCP1の発現レベルです。

 

UCP1(タルコンヨクタンパク質1)はカロリー燃焼と熱の発生に関与しています。

 

メラトニンを投与したやせたネズミでは、UCP1が約2倍に増加し、
肥満のネズミでは、もともとほぼなかったUCP1が
測定可能な量にまで増加しました。

 

 

自発的な運動によって分泌された白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞化する
ホルモンであるイリシン(irisin)の濃度は、メラトニンの影響を
受けなかったことも合わせて明らかになりましたが、習慣的な
メラトニンの摂取が、肥満のネズミで褐色脂肪細胞の出現を
誘導するだけでなく、やせたネズミでも褐色脂肪細胞を
増加させるという事実は非常に重要です。

 

「このような結果は、メラトニンが肥満の治療に有用な
道具になる可能性があることを示してくれる」
「メラトニンが、肥満、糖尿病や脂質異常症の治療に有用な
道具になるものと期待して」とこの発表した研究者はのべています。

 

この研究陣は、この結果を人間で確認しようと
現在研究を続けているとのことです。

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